ぷりこの宝について



 
 メイドの答えはこうだ。
 「ぷりこ奥様の宝に付いては、私はよく存じておりません。 なんでも時価数億円の純金の山だとか、大企業の株券だとか、色々とお噂はありますが、本当のところは分かりません。 では、篠田様。私はこれで失礼させていただきます。 篠田様も、今日はお休み下さい。 第2ステージは明日の午前0時スタートです」
 篠田はメイドが出ていった後も、しばらく考えていた。
  片っ端から屋敷を捜索して隠し部屋を探すことは簡単だ。
 しかし、鍵はぷりこが管理している。
 結局これは、ただ部屋を探すだけの仕事ではない。推理で見つけ出すしかないのだ。
 篠田は今日はとにかく早く寝て、起きてからゆっくり考えることにした。

 翌朝。
 篠田が起きたのはもう昼近かった。
 リビングではプリオがコーヒーを飲みながら、新聞を読んでいたが、篠田の姿を見つけると、満面の笑みで話しかけてきた。
 「おはよう。篠田さん!!どうです?何か分かりましたか?」
 篠田は今のところ何も分かっていないと言う事を告げると、食事の用意してある食堂へと足を向けた。
 
 こうして、リビングや自分の部屋をウロウロしながら考えるうちに、今日も夜を迎えた。
 日付が変わり、明日、3日目の午前0時を迎えれば、また、第2ステージのスタートだ。
 それまでの数時間を、篠田は仮眠を取ることにした。

 そして、時間は過ぎ、第2ステージスタートまであと5分。
 篠田は今日もリビングでその時を待つことにした。

           ☆第2ステージへ☆