メイドの答えはこうだ。
「ここの時計は昨日までは正確な時刻を刻んでおりました。 外の時計塔の時計はご近所中が目安になさっていますから変に触れませんが、屋敷の中の時計は篠田様がおいでになる前日、ぷりこ奥様が業者を呼んで手入れなさっておいででした。 ちなみに、業者さんがいらっしゃるのは他にも後2日あります。 2日目と4日目です。 では、篠田様。私はこれで失礼させていただきます。 篠田様も、今日はお休み下さい。 第2ステージは明日の午前0時スタートです」
篠田はメイドが出ていった後も、しばらく考えていた。
業者を呼んで、時計を手入れさせている?
きっと、鐘の鳴る回数と時刻を変えているのだ。
2日目と4日目といえば、丁度各ステージの合間だ。
その合間に時計の手入れをすると言う事は、きっと、第2ステージは第1ステージとは鐘のなる時刻も回数も違うのだろう。
片っ端から屋敷を捜索して隠し部屋を探すことは簡単だ。
しかし、鍵はぷりこが管理している。
結局これは、ただ部屋を探すだけの仕事ではない。推理で見つけ出すしかないのだ。
篠田は今日はとにかく早く寝て、起きてからゆっくり考えることにした。
翌朝。
篠田が起きたのはもう昼近かった。
リビングではプリオがコーヒーを飲みながら、新聞を読んでいたが、篠田の姿を見つけると、満面の笑みで話しかけてきた。
「おはよう。篠田さん!!どうです?何か分かりましたか?」
篠田は今のところ何も分かっていないと言う事を告げると、食事の用意してある食堂へと足を向けた。
こうして、リビングや自分の部屋をウロウロしながら考えるうちに、今日も夜を迎えた。
日付が変わり、明日、3日目の午前0時を迎えれば、また、第2ステージのスタートだ。
それまでの数時間を、篠田は仮眠を取ることにした。
そして、時間は過ぎ、第2ステージスタートまであと5分。
篠田は今日もリビングでその時を待つことにした。
☆第2ステージへ☆
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