『かやいくあげもなあく』
「そして ヒントは私たちの家でしょう?」
「そうだけど、どういう意味?」
みずほちゃんは 自慢げに説明してくれた。
「私たちの家と言えば、お隣りさんでしょう。
だから、この暗号を
ひとつ隣にずらして読むのよ」
隣にっていうと・・・
・・き・・ゆ・・う・・け・・い・・
「そうか!休憩小屋に行け だ!!」
「大正解!!」
僕らは 勢いよく
休憩小屋に向かって 走り出した。
やっと 休憩小屋にたどり着いて、
扉を開けると・・・
僕らは 小屋の中を一目見て
思わずはっと立ち止まった。
小屋の中は、いつもとは
すっかり 様子が違っていたんだ!!
正面の壁に向かって、イスが3個 縦に並んでいる。
横の壁際の机の上には 帽子が5個置かれている。
良く似ているけど、
探してた帽子とは 違うみたいだ
僕らがキョロキョロしていると
いきなり後ろから 声がした。
心臓が飛び出るほどビックリして 振り向くと
一人のおじさんと、二人のおばさんが、立っていた。
マスクをしたり、マフラーを巻いたり
帽子を深くかぶったりしてて、
どんな人だか、まったく分からない。
気が付くと、みずほちゃんがいない!!
ついさっきまで、僕の後ろにいたのに・・・