あなたが少し歩くと
辺りがだんだん開けてきた
目の前にはいつしか
小さな村が広がっていた
あなたは村の明かりに心強さを感じ
次第と足が速くなる
村に人影を見つけたあなたは
ふと異様な雰囲気に気付く
村民は３〜４人ほど集まり
こっちを見ている
大きく口が裂け
広く頑強そうなあご
大きな頭に不釣合いな小さな体
そして手に手に太い棒を持っている
あなたは一瞬近づくのをためらった
あなたの足元に何かが転がっている
見るとなんと骸骨が散在していた
村民は次第に人数を増し
あなたに向かって歩いてくる
あなたはとっさに踵を返し
戻ろうとしたが
あなたの後ろは何時のまにか
大勢の村民が
いろいろな武器を持って立っている
小さな子供まで混じっているのだ
あなたが何が何だか分からず
一瞬ひるんだその隙に
突然後頭部に重い衝撃を受けた
あなたはガクンと膝をつく
村民たちが囲んだ輪を少しづつ縮めてくる
ふとその時
入り口で別れたひげの老人の声が
聞こえたような気がした
（せっかく立て札に書いてあったのに
この人食い村へ
入るべきではなかったんだよ）

手遅れなのか・・・
このまま死ぬのか・・・
それがあなたの意識の中の
最後の言葉だった・・・


<ＴＨＥ　ＥＮＤ>

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