まっすぐ行くと、突然足元に
大きな穴が顔を出した
あなたは慌てて周りのものを掴もうとするが
そのまま穴の中に落ちてしまった
ごつごつした岩肌が見え
底には何かの骨が
折り重なるように転がっている
きっとこの穴に落ちた
動物か、人のものだ
あなたは急に
このサバイバルゲームの怖さを実感した
遊び感覚で冒険していると
自分がこの穴の中の白骨のように
なってしまうかも知れないのだ
あなたは何とか穴から抜け出そうと
岩肌をよじ登ってみた
しかし、壁は脆く、
掴むとすぐに崩れてしまってうまくいかない
ロープを投げてみても
届くような深さではない
そうしてあなたは
何度もいろいろな方法で
穴を抜け出そうと試みるが
どれも成功する事はなかった

一体いつまで
この穴の中にいることになるんだろう
誰かが助けに来てくれる可能性は
ほとんどない
自力でも出られない
食料は何時まで持つのか
危険生き物が来たりしないか
あなたの頭の中は
不安に支配されていた

そう、あなたは
森を抜けられなかった
このサバイバルゲームに負けたのだ

穴の底からは
いつまでも助けを呼ぶあなたの声が
聞こえていた
その声もだんだんと力をなくし
やがて聞こえなくなってしまった・・・

<ＴＨＥ　ＥＮＤ>


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